「IruCa」を自立に向けての切り札に

『IruCa』オープニングセレモニーでの挨拶より〜


平成17年2月
取締役社長 
真鍋 康彦
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本日、サービスを開始するICカード乗車券「IruCa」は、平成14年8月の新体制発足当初から、駅業務の省力化策として注目していましたが、当時は、地方鉄道では、遠い先のことであると思っていました。

  
しかし、その年の12月に、Suicaの推進責任者であったJR東日本情報システム様のご案内で、IC先進地香港を視察、人口680万人の地域で900万枚が発行され、電車・バス・フエリー・物販等あらゆるものが一枚のカードで処理されているという実態を見て、いつの日にか日本もこうなることを確信いたしました。
  
当時、鉄道のICカードはJR東日本のSuicaしかなく、大都会ならいざ知らず、地方では無理ではないか、というのが主流の意見でしたが、「今のままでは、地方鉄道の乗客数は衰退の一途をたどる。ICカードで歯止めが出来ないか、そのための地方独自の方法があるはずだ」、ということで、Suicaの機能を継承しながら「使用回数に応じた運賃割引制度」「電車・バスの共通利用と乗継割引制度」「高齢者や学生向けのカードの発行」「無人駅のための新しい携帯端末機器」など、Suicaに無い地方向けの様々な仕組みを検討しました。

  
ICカードに着目してから2年半導入を決定してから1年、やっと皆様にご利用いただける『IruCa』が完成し、本日の開業を迎えることが出来ました。
この間、多くの皆様から貴重な御助言と御指導をいただきました。

  
特に、近代化補助制度活用などを通じ、全面的な御指導をいただいた国土交通省及び四国運輸局様、行政支援・特別支援を初め、数々のバックアップをいただいた香川県ならびに高松市と沿線市町の皆様には、心から御礼を申しあげます。

 ことでんは、2年半前8月8日「再生に向けて出発」いたしました。この間、皆様方の強力なご支援をいただきながら、「四国一:サービスの良い会社」 「四国一:地域と共に歩む会社」 にしようと、全社員努力してまいりました。
  
4年後の平成21年にはことでんの電車が開業して100年目を迎えます。それを目途に「自立した会社」になりたい、その為にも、この乗車券システム「IruCa」を、再生から自立への切り札にしたいと考えています。
  
その意味で、今日2月2日「再生から自立に向かった出発の日」になりますよう、また本日発売したデビューカードが、歴史的な価値の出る記念カードになりますよう、社員一同頑張ってまいる覚悟です。
  
皆様方の今後引き続きの御支援、御協力を、心からお願い申しあげ、挨拶の言葉とさせていただきます。


ことでん

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